地球と転生

高木 善之 著


●怒りとは.
もしあなたも「腹を立てたくない」と思うなら、ここをじっくり読んでみてほしい。そ
して一つ一つよく考えてみてほしい。
●なぜ腹が立つのか
怒りの原因は、約束を破られた/悪口を言われた/認めてくれない/などいろいろある
だろう。その一つ一つについてもっと考えてみる。
約束を破られたら、なぜ腹が立つのか。
予定が狂った/時間やお金が無駄になった/などいろいろあるだろう。
さらにその一つ一つについてもっと考えてみる。
予定が狂ったら、なぜ腹が立つのか。
時間がなくなる/人に迷惑をかける/などいろいろあるだろう。
さらにその一つ一つについてもっと考えてみる。
時間がなくなれば、なぜ腹が立つのか。
これをどこまでも考えていくと、究極の答が見えてくる。
「思い通りにならないから腹が立つ」ということがわかるだろう。
●ところで、天気は思い通りになるだろうか
「思い通りにならないから腹が立つ」ということがわかったのだが、では、思い通りにな
らないと何にでも腹が立つのだろうか。
天気は思い通りになるだろうか。
天気は思い通りにならない。
思い通りにならない天気に、どうして腹が立たないのだろうか。
天気は思い通りにならないものだとわかっているから、腹は立たないのだ。
つまり「思い通りにならないから腹が立つ」のではなく「思い通りになると思っている
ものが、思い通りにならないときに腹が立つ」のだということがわかる。
●ところで、あなたは誰かの思い通り.になる人間だろうか
「とんでもない。自分は誰の思い通りにもならない」と思っている。
たしかにあなたは誰の思い通りにもならないだろう。
そもそも誰だって、誰かの思い通りにはならないものだ。
●ではなぜ、その人に腹を立てるのだろうか
あなたが誰の思い通りにもならないのと同じように、その人だってあなたの思い通りに
はならない。夫婦だって、親子だって、家族だって、部下だって、自分だって自分の思い
通りになりはしない。
思い通りにならないのは当たり前なのだ。
●腹を立てていたのは勘違い
他の誰かがあなたの腹を立てていたわけではない。
あなたの腹を立てていたのはあなたなのだ。
他人はあなたの腹を立てることはできない。
あなたの腹を立てることのできるのはあなただけなのだ。
あなたが「思い通りになる」と勘違いをしていたことが原因だったのだ。
このことが本当にわかれぱ、あなたは腹を立てなくなるだろう。
簡単に腹を立てるのはやめたほうがいい。
勘違いで腹を立てられるのは迷惑なことだ。
●怒りは一生に一回
本来、怒りはないのか。怒りの感情は不自然なものなのか。
つまらんことにしょっちゅう腹を立てるのは、つまらんことだと思う。
しかし怒りは生物に与えられた生存本能だと思う。
怒ると力が強くなる。怒ると本来の自分のパワーの数倍∫一〇倍のパワーが発揮され
る。なぜこのようなことが起こるのだろう。
生理学的にも「怒るとアドレナリンが分泌され筋肉の働きを強化し、心拍をあげ、痛み
を緩和する」ことがわかっている。
例えばアザラシの母親は子供を守るためにシロクマと戦う。
本来は勝負にならない。一撃で倒されてしまう。しかし怒りによってパワーが上がる。
怒りによって痛みを感じない。一撃を受けても立ち直り再び戦う。
目が潰れようが、顔が裂けようが、何度も何度も向かっていく。
そして子供が逃げられるまでの時間をかせぐ。.
母アザラシは動けなくなるまで戦う。
動けなくなったとき、すでにボロギレのようになっているだろう。
怒りとはそんなものだと思う。
怒りは、生存本能として自然が与えた最後の切り札ではないだろうか。
最後の切り札をしょっちゅう、それも自分よりも弱いものに向けて乱発するのはみっと
もないことだ。そして最後の切り札として役立たないだろう。
私は怒りを否定しない。一生に一回、自分の生命または大切なものを守るために、命が
けで戦う時のために取っておこうと思う。
●悩みとは
悩みも同じ。自分が作り出しているだけなのだ。
悩みとは何だろう。
もしも「○○がない」ことが悩みだとしたら、なぜそれが悩みだろうか。
事実なら受け入れれぱいいし、受け入れるしかない。
受け入れれば悩みはなくなる。
もしO○がほしいなら努力すればいい。
もし手に入らなけれぱあきらめれぱいい。
ただそれだけのことだ。

 

今、世界は崩壊しようとしている。
多くの人が「もっと豊かになりたい」と願って競争しているから。
平均的日本人は貧しい国の人たちよりも100倍のぜいたくをしている。
それでも「まだ足りない」と頑張っている。
でも本当は「もっと豊かになりたい」わけではない。
本当は、幸せになりたいだけなのだ。
幸せが何かわからなくなったから、
幸せを見失ってしまったから。
幸せは難しいものではない。
幸せはあなたの中に常にあるのだ。

それに気付かず、「幸せのようなもの」を追っている。
幸せに気付けぱいいだけなのだ。
モノを求める競争がみんなを不幸にしている。
モノはすでに十分持っていることに気付くこと。
多くの人がこのことに気付けば、競争も破壊も終わる。
世界は崩壊を免れることができる。
ごまかさない生き方。言い訳をしない生き方。
何が大切で何が大切でないか、自分の生き方で示すこと。
子供たちに必要なのは家やお金や財産ではない。
子供たちに必要なのはこの美しい地球なのだ。
誰もが、いつか誰かがやるだろうと思っている。
でも誰かが始めなければ何も始まらない。
あなたが変わることによって周りが変わり世界が変わる。
あなたが、この世界を変える一人になるのだ。
もしもあす死ぬとわかったならば、あなたはきょう一日をどう生きるだろうか。
悔いのない最後の一日を生きるように、毎日を充実して生き切ることを願って筆を置 く


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